2008年1月10日木曜日

ハロウィン(ジョン・カーペンター監督1978)90点


ハロウィンの晩、男友達と戯れていた姉を刺し殺した少年マイケル・マイヤーズは精神病院に収容された。しかし、数年後のハロウィンの日に脱走を果たして再び街へ帰ってきたのだった。こうして惨劇の夜の幕が開いた。
 『13日の金曜日』[1]や本作を見て気づいたのだが、なぜかアメリカのホラー映画では犠牲になるのが10代の若者ばかりである。また、殺される若者達は皆、やかましく騒ぎ、マリファナをやり、頭にあるのはセックスのことばかりというステレオタイプなイメージが定着している。主人公もティーンズのケースが多い。
 日本ではよく老人が、悪さをさせないために子供たちへ怪談や昔話を話す。ハリウッドのホラー映画がティーンズを中心にすえるのは、これと同じ理由な気がする。血気盛んな若者達へ「メメント・モリ」というメッセージを送っているのではないか。
 本作は、若いヒロインの凄まじい絶叫によって、身震いするような恐怖を観る者に体感させる。また、BGMも優れていて、一度聞いたら耳に焼き付いてしまう。このテーマは「HALLOWEEN THE ME」と呼ばれる、ジョン・カーペンター監督自身による曲だ。
 映像面では、「闇夜に浮び上がる白い家と白いマスク」のシーンは白と黒のコントラストを見事に用いて、異様な不気味さを放っている。あるいは、「振向いた時、後ろに立っている」という「背後の恐怖」も、ホラー映画の定石だが、非常に巧みに表現している。
 流血シーンや襲われる人数に関しては、『13日の金曜日』等に比べればずっと少ない。しかし、作品を終始貫く緊迫感では全く他の作品に引けを取らない。本作は紛れも無い、ホラー映画の「古典」であるといえる。了
[1] ショーン・S・カニンガム監督『13日の金曜日』1980

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